M&Aニュース

クラウド会計ソフト大手のマネーフォワードは、TOB（株式公開買付け）による子会社アウトルックコンサルティングの非上場化により、経営管理コンサルティング領域の競争力強化を通じて企業価値の向上を狙う。

同社は2024年12月にTOBにより、経営管理システム「Sactona」を手がける東証グロース市場上場のアウトルックコンサルティングを子会社化。上場を続けることにより、役員と従業員のモチベーションを維持し、企業価値の向上を図るとしていたが、既存の取組みを継続するだけでは、同社グループが展開するバックオフィス向けの複数のクラウドサービスに係る経営資源と、「Sactona」の事業基盤・顧客基盤を組み合わせることによる経営管理コンサルティング領域の強化という目的が十分に達成できておらず、アウトルックコンサルティングの上場を維持したままでは、企業価値のさらなる向上は困難と判断した。

アウトルックコンサルティングは賛同の意見を表明し、株主に本TOBへの応募を推奨している。これによりアウトルックコンサルティングの株式保有割合を、現在の68.48％から100％に引き上げる。TOBが成立すればアウトルックコンサルティングの東証グロース市場への上場は廃止となる見通し。


買付価格は1株あたり1800円で、公表前営業日の終値1226円に対して46.82％のプレミアムとなる。買付予定数は101万1249株で、応募株券の全部を買い付ける。

買付主体はマネーフォワードクラウド経営管理コンサルティング（東京都港区）。買付期間は2025年11月13日から12月25日までの30営業日。決済の開始日は2026年1月6日。公開買付代理人はみずほ證券。

買付代金は18億2000万円。