M&Aニュース
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2025/06/03
トヨタグループ、豊田自動織機<6201>をTOBで非公開化
モビリティの領域を「ヒト、モノ、情報、エネルギー」の4つの視点で捉えているトヨタグループが、「ヒトの移動」だけでなく「モノの移動」にも注力するのが狙い。
フォークリフトや物流機器・システムなどを手がける産業車両事業を持つ豊田自動織機をモノの移動に関するリーディングカンパニーとして位置づけ、非公開化により長期的な視点で販路拡大や事業拡大を進めてグローバル競争力を向上させる。
トヨタグループでは2023年度から相互に所有する株式を売却し、その資金を有効活用することで資本効率の向上に取り組んでいる。トヨタ自動車もその一環として、対象企業との資本関係の見直しを検討してきた。
トヨタ自動車が買付者だと完成車メーカー視点の経営になる懸念があるとして、トヨタグループのトヨタ不動産(東京都千代田区)が設立する特定目的会社(SPC)がTOBを実施する。
買付価格は1株につき1万6300円。TOB公表前日の終値1万8260円に10.73%のディスカウントとなる。買付予定数は2億2637万4702株。下限は保有比率42.01%に相当する1億2621万6300株。TOBのみの買付代金は約3兆6899億円。
買付開始予定日は2025年12月上旬、買付期間は20営業日の予定。公開買付代理人は野村証券。
豊田自動織機の株式を保有するデンソー、豊田通商、アイシンの3社はTOBに応募する。TOBの成立後、トヨタ自動車とトヨタ不動産、豊田章男トヨタ自動車会長はSPCに出資する。出資額はトヨタ自動車が7060億円、トヨタ不動産が1765億円、豊田氏が10億円の予定。
TOBの決済完了後、トヨタグループ各社は自己株式のTOBを実施して豊田自動織機が保有する自己株式を取得する。
2026年2月中旬以降に株式併合によるスクイーズアウトを経て、株主をトヨタ自動車とSPCのみとする。その後に豊田自動織機もトヨタ自動車が保有する自己株式を取得し、持ち合いを解消する。
買付総額は約4兆6840億円。
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