M&A NEWS

2025/05/29

NTT<9432>、ドコモを通じて住信SBIネット銀行<7163>をTOBで子会社化

NTTは子会社のNTTドコモ(東京都千代田区)を通じて、住信SBIネット銀行を子会社化し、銀行業に参入する。ドコモのポイント会員などの顧客基盤を活用して銀行口座獲得につなげるほか、金融領域で革新的なサービスの提供を狙う。

住信SBIは現在、三井住友信託銀行(東京都千代田区)とSBIホールディングスがそれぞれ34.19%を保有している。ドコモはTOB(株式公開買い付け)を通じて少数株主から株式を取得後、住信SBIによるSBIホールディングス分の自己株式取得などを経て、最終的にドコモと三井住友信託銀行の2社の所有とする。持ち株比率はドコモが65.81%、三井住友信託銀行(東京都千代田区)が34.19%となるが、議決権比率では50%ずつとなり、住信SBIはドコモの子会社となる。

買付代金は約2336億円。買付価格は1株あたり4900円で、公表前営業日の終値3285円に対して49.16%のプレミアムを加えた。買付予定数は4767万4496株で、上限・下限は設定していない。買付期間は2025年5月30日から7月10日までの30営業日。決済開始日は7月17日。公開買付代理人は大和証券。

TOBが成立すれば、住信SBIの東証スタンダード市場への上場は廃止となる。同行はTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。

自己株式の取得と合わせた一連の買収金額は約4200億円。

併せてNTTがSBIホールディングスに約1100億円を出資し、7月17日から同社との業務提携も始める。これにより資産運用や保険分野での新サービス提供、金融サービス関連のシステム開発などを進める方針だ。

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