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サンオータスは神奈川県を地盤とし、「エネオス」「キグナス」のサービスステーション（SS）事業を中心に、レンタカー事業、プジョー（フランス）などの輸入車販売事業を手がける。

主力のSS事業をめぐってはエネルギー価格や配送コストの高騰などに直面しているうえ、電気自動車（EV）の普及、国内人口の減少や若者の自動車離れが続き、全社的に厳しい事業環境が予想される中、新たなビジネスモデルの構築を抜本的かつ中長期の視点で進めるうえで株式の非公開化が必要と判断した。

サンオータス社長の北野俊氏ら創業者一族の資産管理会社・太田興産（横浜市）がMBO（経営陣による買収）を目的にTOB（株式公開買い付け）を実施する。
サンオータス株の買付価格は1株につき835円で、TOB公表前営業日の終値615円に35.77％のプレミアムを加えた。サンオータスはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。

筆頭株主の太田興産は25.63％の株式を所有する。北野社長ら親族が個人で所有する17.4％の株式はTOBに応募しない。買付予定数は184万143株。下限は所有割合23.58％にあたる76万1600株に設定した。買付代金は約15億3600万円。

買付期間は2025年3月11日～4月22日の30営業日。決済の開始日は4月28日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

サンオータスは1926年に個人経営として横浜市で石油・油脂塗料の販売を始め、1951年に朝日商会として法人化。1970年に朝日に社名を変更後、1992年に現社名に改めた。1999年に株式を店頭登録し、2004年にジャスダック市場に上場（2022年4月に東証スタンダード市場に移行）。