M&A NEWS

2022/05/31

島津製作所<7701>、日本水産<1332>傘下の日水製薬<4550>をTOBで子会社化

島津製作所は31日、日本水産の上場子会社である日水製薬に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。日本水産の保有分(54.06%)を除く、45.94%の株式取得を目指す。買付代金は最大約176億円。残りの日本水産が保有する全株式については日水製薬が自社株式取得を行う。島津は2015年に日水製薬と臨床検査事業に関して業務提携したが、傘下に取り込むことで同事業の一層の拡大につなげる。日水製薬はTOBに賛同している。

日水製薬の買付価格は1株につき1714円で、TOB公表前日の終値990円に73.13%のプレミアムを加えた。

日本水産が保有する日水製薬株式のうち、9割近い47.56%について担保権が設定されており、今後、島津はこの担保権設定の解除を待って6月末をめどに買い付けを開始する。買付期間は20営業日を予定する。

買付予定数は1028万8054株。買付予定数の下限は所有割合12.61%にあたる282万3300株で、日本水産の保有株式と合わせて3分の2以上になる水準に設定した。また、TOB成立後に行われる日水製薬による自社株式取得の買付価格は1662円。自社株取得の費用は約201億円。

日水製薬は1935年に日産水産研究所として設立。クジラの肝臓から増血栄養剤、動物胆汁から胃腸薬などを製造した。1962年に現社名に変更し、臨床診断薬、食品や医薬品製造用の産業試薬などを中心に医薬品事業に本格的に乗り出した。1990年に東証2部に上場。2006年に東証1部に昇格した(2022年4月に東証プライム市場に移行)。

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