ご成約インタビュー No.162
INTERVIEW
かしま歯科医院 院長 鹿島 健司 氏
Carus Medical Groupへの譲渡により、新たなスタートを切ることとなった「かしま歯科医院」。1988年の開院以来、埼玉県川口市で地域医療に貢献し、口腔外科を強みとして口腔がんをはじめ、血液疾患や膠原病等の全身的な疾患の早期発見にも尽力してきた。院長の鹿島健司氏は、年齢や体力的な限界、後継者不在という課題に直面する中で、患者と従業員を守るために今回の事業承継を決断した。長年愛されてきた医院の歩みやM&Aの経緯、そして次世代へ引き継ぐ今後の展望について伺った。
地域に根ざし、口腔外科の専門性を活かした診療
貴院のご紹介をお願いいたします。
当院は1988年11月に開院し、1990年に医療法人化しました。私は口腔外科を専門としていたので、大学の後輩や他科の先生方にお手伝いいただきながら、多くの患者様を診てまいりました。地域貢献として、地元の小学校で長年歯磨き指導も行ってきました。黒いクッキーを食べさせて汚れを認識させるなど工夫を凝らし、文部科学大臣賞を受賞したこともあります。また、口腔外科の専門性を活かし、これまでに38人もの口腔がんを早期発見してきました。病診連携を徹底させていることから、下顎の痺れから脳外科に紹介した患者さんが脳腫瘍であったこともあります。
体力的な不安と後継者不在。従業員の生活を守るための決断
M&Aを検討され始めた時期や、その理由について教えてください。
2024年頃からです。左肩を痛めてしまい、定期的に鍼治療に通うようになりました。年齢とともに将来的な体力面の変化や、無理な姿勢での診療が続くことへの影響を少しずつ意識するようになったことがきっかけです。また、急に辞めてしまうと患者様にご迷惑をおかけしますし、従業員の雇用も守らなければなりません。将来的に当院を確実な形で残していくため、M&Aが最適な選択肢だと考えました。
検討を始めてから実際に動き出すまで、どのような葛藤がありましたか。
M&Aを検討し始めた当初は、相手先がどのような方なのか全く分からない手探りの状態でしたので、本当に良いご縁があるのかと不安は大きかったです。従業員には初期の段階からM&Aを考えていることを伝え、「このままだと収入が減って皆の給料に影響する可能性があるから、こういうことを考えている」と正直に話しました。スタッフもすんなり受け入れてくれました。
譲渡先選定の決め手と、Carus Medical Groupへの譲渡
交渉を進める上でこだわった条件や、トップ面談で共感された部分を教えてください。
Carus Medical Groupが従業員の雇用を守り、給与やボーナスをしっかりと支払える環境を維持してくれるという方針に共感しました。私自身の年齢が上がり、診療時間を短くして収益が落ちてしまえば、従業員の生活に影響が出ます。従業員の生活を最優先に考え、引き継ぎ期間も長すぎず短すぎない2年間という条件にこだわりました。お相手のCarus Medical Groupは、代表の方がドクターで、関連法人の理事長を務めており、歯科医院の運営実績もありました。歯科運営を行っていない方よりも安心感がありましたし、ネットで運営されている他の医院の様子を拝見したり、知人の先輩に話を聞いたりして、医療現場に精通されていて、うまく引き継ぎができていることが分かり、信頼できると感じました。
実際にM&Aをされてみて、良かったと感じる点はどのようなところでしょうか。
給与計算や社会保険の手続きといった、労務管理から解放されたことです。以前はスタッフの入退社のたびに手続きに追われていましたが、そうした手間が省け、余裕を持って診療に専念できるようになりました。また、同社の採用支援を受けられるようになったことで、スタッフが足りない時にはスポットで歯科衛生士さんが手伝いに来てくれるなど、大変助かっています。スタッフの有給休暇も取りやすくなり、労働環境が大きく改善されました。M&Aをして本当に良かったと感じています。
余生を見据えた出口戦略。次世代へ託す医院の未来
今回のM&Aを通じて、貴院が今後どのように変わっていくことを期待されていますか。
当院では、難しい親知らずの抜歯など、口腔外科的な処置を行っており、他の歯科医院からの紹介も多く受けています。そうした専門的な治療を地域に残していくことが重要だと考えております。私自身もサポートに入りながら、これまで培ってきた技術を後輩に伝え、地域医療に貢献し続けていきたいと願っております。また、新しいドクターの視点で、私とは違った観点から診療を行っていただくことも期待しています。
今後、M&Aを検討される経営者の方にメッセージをお願いします。
年齢を重ねてから急に引退すると、体調を崩してしまう先生も少なくありません。徐々にフェードアウトしていく形が理想的ではないでしょうか。また、歯科医師としての人生だけでなく、自分のやり残したことや余生を充実させることも大切です。これまでがむしゃらに頑張ってきたからこそ、最後の出口戦略としてM&Aを活用し、事業を継続してもらうことは非常に良い選択肢になるはずです。
ストライクを選んでくださった理由や、担当者の印象はいかがでしたか。
昔から親しくしている知人がいる税理士会の事務所を訪れた際、ストライクのパンフレットや名刺があり、知人から「ちゃんとした会社で、挨拶にも来てくれた」と聞いたのです。信頼できる人からの紹介が、ストライクを選ぶ決め手になりました。担当のお二人が精力的に動いてくださったことには、大変感謝しております。
本日はありがとうございました。
M&Aアドバイザーより一言(山田 惠太・株式会社ストライク ヘルスケアアドバイザリー部 アドバイザー談)
鹿島院長が長年築き上げてこられた地域医療への貢献と、従業員の皆様を想うお気持ちに深く感銘を受け、本案件に携わらせていただきました。当初はM&Aへの不安もあったかと存じますが、私どもを信頼し、大切な医院の未来を託してくださったことに心より感謝申し上げます。Carus Medical Group様という素晴らしいパートナーと共に、かしま歯科医院様が今後さらに発展していくことを心より応援しております。
2026年6月公開
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