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マネックスグループ、仮想通貨交換業のコインチェックを完全子会社化

マネックスグループは、仮想通貨交換事業を行なうコインチェックの発行済株式の全株式を取得すると発表した。 コインチェックは、業界有数の仮想通貨交換事業者であったが、不正アクセスによる仮想通貨NEMの不正流出問題により経営体制の立て直しの必要に迫られていたところ、仮想通貨分野での新規事業展開を「第二創業」と位置付けていたマネックスグループと思惑が一致し、子会社化に至ったようだ。

買収額は36億円。さらにアーンアウト条項にて、コインチェックの2021年3月期までの3年間の純利益合計額に対して、2分の1を上限に追加で取得費用を支払う取り決めがあるようだ。

コインチェック社長の和田晃一郎氏は1990年11月生まれ、埼玉県出身。東京工業大学在学中の2012年8月に、コインチェックの前身であるレジュプレスを起業。2013年2月より人生のストーリーを投稿するサイト「STORYS.JP」(後にベストセラー書籍となり映画化もされたビリギャルを生み出したサイト)を正式リリース。2014年8月にビットコイン取引所『Coincheck』のサービス提供を開始。2017年にはCoincheck事業に注力するため社名もコインチェックへ変更するとともに、祖業のSTORYS.JP事業を、1010株式会社(同社にてSTORYS.JP事業の事業運営を担っていた清瀬史氏が代表の新会社)に事業譲渡している。

同社は2013年10月にインキュベイトファンド、ANRIより3,000万円を調達、2015年8月にも金額非公開だが、インキュベイトファンド、ANRI、セレスより追加で資金調達をしている。