社長メッセージ

徹底的に人と向き合い、声を聞きます。

Profile

代表取締役 荒井 邦彦

1970年 千葉県生まれ一橋大学商学部卒
1993年 太田昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)入社。
財務デューディリジェンス、株式公開の支援などの業務を経験。
1997年 当社設立。
2016年6月に同社株式を東証マザーズに上場。
2017年6月に東証一部へ市場変更し現在に至る。
公認会計士・税理士

ストライクの原点

子どものときからいずれ会社をやりたいと思っていました。2016年に株式上場した時、そういえば小学校の卒業文集に「社長になる」と書いていたことを思い出して、実家の倉庫から引っ張り出してみました。本当に、社長になると書いてありました。大学3年生の頃のこと。私は就職活動というものになじめずにいて、その時にもふと卒業文集のことを思い出したのを覚えています。約30年前は今と違って、学生起業はなじみがなく、私自身も大学卒業を出てすぐに会社を起こす自信がありませんでした。大学卒業後は会計士の道に進みました。会計士はいわば企業の財務ドクター。おカネの流れを通してビジネスを理解できる能力がある程度身につけられ、将来の起業にも役立つと考えました。たまたまですが、会計士の自分が担当していたクライアントで積極的にM&Aを取り入れている会社がありました。当時は珍しかったと思います。M&Aは一部の物好きな会社がやるというのが世間の認識でしたから。そんな中、実際の取引を目の当たりにすると全然違いました。本当に駆け引きも含めダイナミックで、すごいのひと言でした。ぜひM&Aで起業しようと思ったことがきっかけです。

最初のお客様に教わったこと

最初のお客様は埼玉県にある年商数億円のビルメンテナンス会社でした。社長は後継者がいないという理由で会社存続のために売却を決断されました。息子さんへのバトンタッチは断念し、会社の専務は辞退。社長ご本人も体調を崩していました。1年ほどかかりましたが、幸い、良い譲渡先が決まりました。交渉の席には常に同席されていた奥様ですが、涙を流して喜んでくださいました。会社の行く末や病気がちのご主人(社長)のことで大変な不安を抱えていらっしゃったのだと思います。その時に、はっと気がついたのです。M&Aの世界に入ったのはダイナミックなことをやりたいという、一種の自分のエゴのようなものからでしたが、自分がやりたいと思って始めた仕事がこんなにも人の役に立ってこんなにも喜んでもらえたのが素直に嬉しかったのです。そういった気づきがありました。最初のお客様が違う方でしたら、ひたすらにダイナミックさを追いかけ、今とは別の道に進んでしまったかもしれません。そう思うとやはり“出会い”って大事ですよね。

M&Aの本質とは

まず、人間の習性から考えてみたいと思います。蟻には蟻、猫には猫の習性がある。では人間の習性とは何か。社会をつくる・群れをつくる。これが人間の一番の習性だと思うのです。その小さな位の一つが会社であり、さまざまな人が協力し合って一つの成果を出す場だと考えています。人間の習性に根ざしているということにほかなりません。人間がなぜ生物界の頂点に立っていられるかというとこの協力し合うという習性があるからです。会社という組織は群れをつくり、協力し合う一つの小さな単位です。この別々に存在している者同士を結び付けていくのがM&Aであり、互いの得意なものを出し合うことで企業の生産性や収益性が高まるわけです。その結果、働いている人により多くの報酬で報いることができます。消費者には高品質な商品・サービスをより安く提供することが可能になります。そこに関わっている人たちを経済的に豊かにしていく…。取りも直さず、これこそがM&Aの本質ではないでしょうか。我々はそれを常に思って仕事をしていかなければならないのです

今後のM&A業界について

私たちの役割はますます重くなると考えています。なぜなら今、全国に後継者不在で悩む中小企業の経営者がたくさんおり、有効な選択肢がM&Aになるからです。そのためにもM&Aをもっと身近に知っていただき、不安を抱えている企業、廃業の危機にあるような企業を救っていくのが大きな役割です。少子高齢化の進展で国内市場は縮小に向かう中、企業競争がますます激化する一方で、グローバル化やデジタル化への対応も待ったなしの状況です。この先に起こってくることとしては間違いない選択と集中です。非中核の事業は誰かに譲り、中核事業をさらに強固にしたり、新規事業を取り込んだりといった動きが活発になっていくと思います。そこで役に立てるのがM&A業界だと思っています。ここ最近、日本の中小企業の生産性をめぐる議論が活発化しています。従来は中小企業の育成・保護が奨励されてきましたが、それが逆に日本経済全体の生産性を下げているという反省が一部出てきているわけです。強い中小企業として集約を図っていくのにも必要になるのはM&Aということになります。私たちは重い責任を負っていますし、倫理観と使命感を持って仕事にあたる覚悟です。

M&Aは、人の想いでできている。

M&Aには売り手という立場と買い手という立場の両方がありそれぞれ重大な決断をされています。会社や事業部門を手放す際の決断は相当な思いがあり、それは引き継ぐ側も同じです。億単位、場合によっては何十億という大きな投資をして事業を引き継いでいくわけです。そうした重大な決断をする人はM&Aの場合は少人数です。取締役会だったり、大株主だったりするわけですが、意思決定の結果は従業員、お客様、株主をはじめ数多くの人に影響を及ぼします。それがM&Aなのです。M&Aはそれぞれ思いを持った人たちが織り成していくドラマなんだという気持ちで日々仕事に携わっています。

共に働く仲間へ

今後、M&Aはますます重要になっていきます。私たちが介在してM&Aを実行に移していくことで、そこに関わっている人たちを経済的に豊かにしていくお手伝いをしているという意識を持ってM&A仲介の世界に足を踏み入れてもらえればと思っています。お客様はいずれも重い責任を負う経営者ですし、人一倍の経験をお持ちです。こうした方々に、M&Aのプロとしてのサービスを提供していくのは決して楽ではありません。しかし、その先で結果が出たときに得られるものはものすごく大きい。お客さまに喜んでいただけることは何にも代えがたいことですし、もしかしたらそこで働いている人たちが豊かになるかもしれない。M&Aを通じて、世の中の役に立つ。ぜひそういう気持ちでストライクの門を叩いてもらえればと思っています。