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M&A業界動向 学習塾

学習塾業界基本情報

市場規模 成長率
0.9兆円 1.7%減
業界定義 学習塾とは、学校教育の補習や入試対策のための教育を行う私塾。予備校とは、入学試験(特に大学受験)のための教育を行う機関
(貸出審査辞典)
市場規模 9,240億円
(2008年度、矢野経済研究所「教育産業市場に関する調査結果2009」)
成長率 少子化に伴い2002年から毎期減少(前年度比1.7%減)
(2008年度、矢野経済研究所「教育産業市場に関する調査結果2009」)
業界シェア 上位10社(上場会社)で20%程度を占める
(学習塾白書2009-2010)

学習塾業界分析

学習塾は資本をあまり必要としない参入障壁の低いビジネスのため、自宅で教室を開くなどこれまでは小規模な塾が多数存在していた。少子化に伴い、業界全体では過当競争が激化している。競争が激化する中で個別指導に力を入れ成長を図る企業も増加してきているが、業界全体では縮小傾向にある。

ゆとり教育の批判を受けて2008年に学校指導要領が改正されている。今後学校での学習項目が増加することから、再び生徒数が増加し、成長路線に転換することも期待される。

1960年~70年の高度成長期に創業した経営者(現在60代~70代)が多く、後継者問題に悩む経営者が増えている。同族経営が多いため、中堅・中小規模の学習塾のM&Aも水面下では行なわれている。

学習塾業界のM&A動向

大学受験予備校の東進ハイスクールを運営するナガセは、中学受験大手の四谷大塚を子会社化することにより顧客基盤の拡大を図っている。自社にない顧客層をもつ塾を買収して顧客層の拡大を図ることを目的としてM&Aを行っている。ナガセは上場会社である早稲田アカデミー、成学社への資本参加も行っている。

学生向け通信教育最大手のベネッセコーポレーションは、お茶の水ゼミナールの買収、東京個別指導学院へのTOBによる子会社化を行っている。学習塾以外の事業者が既存事業とのシナジー効果を目的として行っているM&Aの代表である。

学研塾ホールディングスは、桐杏学園、照和学館、ホットラインの買収、秀文社へのTOBによる完全子会社を行っており、中堅、地方といった学習塾の買収を進めている。

少子化が避けられないことから、今後も淘汰が進むとともに、大手学習塾を中心とした業界再編が続くものと考えられる。

学習塾業界分析

学習塾は前金商売であるため、預金が借入金を上回る企業が多い。上場20社のうち、半分の10社は預金が有利子負債を上回る預金超過の状態である。

しかし、株式市場での評価は高くなく、20社のうち3社の事業価値(EV)がマイナスと評価されており、そのすべてが有利子負債ゼロの企業である。

したがって、財務内容が良好であるというだけでは企業価値が高く評価されないのがこの業界の特徴であるといえる。

EVがマイナスでない17社のEBITDA倍率の平均は5.37倍で、構成比では4~6倍で35.3%を占めているが、他の業種と比べて分布が横に広く、バラけている。

以上から、単なる財務内容や結果としての業績だけではなく、企業としての独自性が他の業種より企業価値に反映されやすいといえる。これはM&Aの際にも当てはまることである。

つまり、M&Aの際には有名校への合格実績、収集している生徒の学力データ(合格データ)、あるいは逆に補習講義に力を入れるなどの経営戦略など企業としての個別性の評価がポイントとなる。

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