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M&A業界動向 保険代理店

保険代理店業界基本情報

市場規模 成長率
4.7兆円 損害保険代理店 1.4%減
生命保険代理店 3%減
業界定義 保険代理店:保険業者のために,損害保険契約の締結,保険料の収納等を行う
(総務省「日本標準産業分類」より)
市場規模 4兆7,972億円
(当社推定2011年)
損害保険代理店数 192,007店
(「日本の損害保険 ファクトブック2013」日本損害保険協会より)
生命保険代理店数 96,107店
(「生命保険の動向(2013年版)」生命保険協会より)
成長率 損害保険代理店 1.4%減
(「日本の損害保険 ファクトブック2013」日本損害保険協会より)
生命保険代理店 3%減
(「生命保険の動向(2013年版)」生命保険協会より当社推計)
業界シェア 業界トップは、来店型保険ショップを展開する保険の窓口グループで、売上高は313億4,000万円(2013年6月実績)。2位の三菱商事インシュアランスは、取扱い保険料は208億円(2013年3月期)。

保険代理店業界分析

保険代理店業界は、少子化によるマーケット縮小と、銀行窓販やネット販売、来店型保険ショップなどのニューチャネルの台頭により、競争が激化している。

ネットで保険をダイレクト販売する専門会社の台頭は、既存の保険代理店の脅威となっている。特に、自動車保険市場は、2005年度は1,324億1,900万円だった正味収入保険料が、2012年には2,315億5,700万円までダイレクト販売が売り上げを伸ばしている。生命保険でも、ライフネット生命、アクサダイレクト生命が参入し、2012年度には市場シェアの1%を確保。この傾向は、若い保険未加入世代を中心に今後も拡大すると予想される。

一方、もうひとつの勢力が来店型保険ショップの台頭だ。多くの保険商品を品揃えする乗合型代理店形態だが、大胆な広告宣伝に加え、広域に多数の店舗を出店させて一気に存在感を高めた。先鞭をつけたのは「保険市場」を展開するアドバンスクリエイトだが、全国36拠点を展開する「保険の窓口グループ」が急伸し、業界トップに躍り出た。このほか「保険クリニック」ブランドで地域の代理店と提携して事業を展開するアイリックコーポレーションをはじめ、同一形態の事業者が増加している。

2013年度の来店型保険ショップの市場規模(新規契約年換算保険料)は、前年度比40.7%の1,338億円と見込まれており、今後も乗合型代理店を主とする企業や異業種の参入組が増え、さらに競争が激化すると予想される(※1)。

(※1)出典:「来店型保険ショップ市場に関する調査結果2014」矢野総合研究所

保険代理店業界のM&A動向

現在、業界が懸念しているのは、2014年1月に金融庁が通告を出した「保険業法128条に基づく報告懲求命令」である。これは、長らくグレーゾーンでありながら事実上黙認されてきた「委託型募集人(委任型募集人ともいう)」による保険販売が、保険業法違反だとする通告である。委託型募集人とは、委任契約によって保険販売を行う代理店の使用人を指す。通常の雇用と異なり、成果報酬型の賃金体系を採用し、出社義務は各社さまざま、社会保険に加入していないことが多い。保険業法では、保険代理店の役員や使用人に対して保険販売の再委託を禁じているので、これに抵触する可能性がある。また、代理店による委託型募集人の「教育・指導・管理」が適切性についても問題視されている。
急伸している来店型保険ショップも、多くの委託型募集人によって成り立っており、この通告が業界に与える影響は少なくない。具体的には、営業職員の正規雇用促進によるコストアップ、委託型募集人の削減による人員不足が考えられる。

2014年は保険業法の改正案が通常国会で審議されることになっており、委託型募集人に関する法改正が行われると、保険代理店業界全体に多大な影響が及び、業界再編につながる可能性が高い。こうした影響により、大手損保は、地域の優良代理店をモデルとした代理店網の再構築を進める一方、保険会社が100%資本を持ち、社員やOBを送り込む直営型モデルの整備を検討している。

今後の展望として、中小規模の法人市場や生保の両分野に強い保険代理店は、今後も事業拡大のチャンスはあるが、個人市場を主に自動車保険や火災保険を中心に事業展開している代理店は厳しい経営を迫られると予想される。こうした背景から、地方では事業継承が困難な代理店が増大し、活発なM&Aが行われる可能性が高いと考えられる。

関連情報

関連法規

  • 保険業法、損害保険料率算出団体に関する法律、金融商品の販売等に関する法律、保険法