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M&A業界動向 化粧品・エステ

化粧品・エステ業界基本情報

市場規模 成長率
2兆円 0.6%減
業界定義

化粧品は、「メークアップ化粧品、基礎化粧品や、歯磨き、シャンプーなどのいわゆるトイレタリー製品」が該当する。

美容・エステは、「健康や美容を増進させるために提供されるサービスのうち、医療行為でないもの」が該当する。

(薬事法)
市場規模 化粧品の市場規模は2兆3,144億円(2008年度) エステティック業の市場規模は4,014億円(2007年度)
(化粧品:矢野経済研究所、エステティック:DELTAi.D.総合研究所)
成長率 0.6%減
業界シェア 資生堂と花王で売上高約70%のシェア

化粧品・エステ業界分析

化粧品業界は資生堂と花王で売上高約70%のシェアと大手メーカーの寡占化が目立つが、中小メーカーの数も非常に多い。また同じ会社でありながら全く別のブランドとして活動するのが特徴的である。かつては国産という安心感から国内ブランドを買い求める消費者が多かったが、最近はオーガニック先進国のヨーロッパ各国や韓国のブランドが人気となるなど、国内の化粧品市場は飽和状態にあるが、美容や健康への関心は根強く、底堅い需要が見込めるため、他業種からの参入も相次ぎ、競争が激化している。

ナノテク等の新技術を利用して新規参入するメーカーや、通販・訪問販売などのノウハウなどを武器に新規参入する企業が増えている。ロート製薬や大塚製薬、味の素や富士フイルムホールディングス、ステラケミファなど、原材料メーカーが自社の生産技術を活かす例も目立つ。

市場拡大のため、50代向けプロダクトを発売するほか、男性用化粧品に力を入れるなど新たな顧客層獲得の戦略を打ち出す企業も多い。また海外に活路を求め、中国をはじめとするアジア圏、インド・アラブ諸国へ進出するなど海外の売上高の比率を高めている。

消費者の購買行動にも変化がみられる。従来の百貨店などカウンター販売や訪問販売によるカウンセリング中心から、特に主婦層やOLはネットを利用した購入率が増えている。

エステ業界においては、個人消費の低迷によりぜいたく美容への投資意欲が減退。店舗型のエステ店の不調が続く一方で、ホームケア商品の人気は高まっており、美容関連器具の売れ行きは好調。2009年12月に上場したヤーマン(6630)は初値を+13.5%上回った。

エステの会社は数多く存在するが、上場企業はラ・パルレ1社となっており、今後の業界再編は不可避であると想定される。

化粧品・エステ業界のM&A動向

化粧品業界のM&Aでは、国内市場が飽和状態にある中、新規顧客を獲得するために周辺業種同士でのM&Aが活発に行われている。主要企業による近年のM&Aとしては、国内では2009年に業界大手のファンケルがエステサロンを全国展開しているノイエスの株式を取得。ファンケルの得意とする無添加技術とノイエスの施術技術を融合させることによる新規顧客獲得を狙っている。

その他、ゼリア新薬工業がIONAインターンナショナルを買収し、化粧品業界に本格参入(08年10月)したニュースが記憶に新しい。化粧品・エステは非公開会社が多く、公表されている情報は少ないものの、今後も業界シェア獲得のために活発なM&Aが実施されるものと想定される。

一方、日本における市場が飽和状態にあることから、海外の企業を買収するクロスボーダー案件も増加している。

2010年に国内最大手の資生堂が、米国の自然派化粧品会社のベアエッセンシャルの株式をTOB(株式公開買付)により取得した。債務を含める買収総額は約19億ドル(約1,800億円)に上り、発表直前3ケ月の平均株価に約40%のプレミアムが付いていた。ベアエッセンシャルはミネラルファンデーション市場の60%以上のシェアを保有しており、資生堂は、ベアエッセンシャルのブランド価値を活かし、グローバル市場での販売強化を狙っている。

2006年に花王がカネボウの化粧品事業を買収し話題になったが、これは救済型M&Aであり、他の業界に比べて業界再編色の強いM&Aはこれまであまり行なわれていない。

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