2022年業界ニュース

2022/04/28
住友倉庫<9303>、米国海運子会社のウエストウッドをシンガポール海運大手スワイヤーに譲渡

住友倉庫は、米国海運子会社のウエストウッドシッピングラインズ(ワシントン州。売上高220億円、税引き前利益△5億9300万円、純資産△31億2000万円)の全株式を、シンガポール海運大手のスワイヤーシッピングに譲渡することを決めた。コア(中核)事業である物流と不動産に経営資源を集中し、業績の反動幅が大きい海運事業を縮小する。2011年にウエストウッドを買収後、2016年度から営業損失を計上していた。譲渡価額は1億4500万ドル(約185億円)を上限とし、6月中を予定する譲渡実行日に1億ドルを受け取る。ウエストウッドの2022年度決算確定後に残額を受け取る。

ウエストウッドは米国林産会社グループの海運部門として1980年に設立。現在、日本、韓国、中国-北米北西岸(PNW)航路サービスを提供している。しかし、輸送貨物に占めるコンテナ貨物の取扱比率の増加に伴い、PNW航路という単一航路で単独配船を行うウエストウッドは変動幅が大きいコンテナ運賃水準の影響を直接的に受け、厳しい経営を余儀なくされてきた。

昨年来、コンテナ運賃の高騰でウエストウッドの業績は大幅改善しており、売却の好機と判断した。