国土交通省は12月8日、2015年度の保全業務費積算に適用する「2015年度建築保全業務労務単価」（日割基礎単価）を決定し、公表した。

単価は、①基本給相当額、②基準内手当（家族手当、住宅手当、通勤手当等）、③臨時の給与（賞与等）で構成、基本給相当額と基準内手当は所定労働時間内8時間当たり、臨時の給与は所定労働日数1日当たりのもの。直接物品費、業務管理費、一般管理費などの諸経費は含まない。12職種（保全技師等、清掃員、警備員）の平均単価は前年度比1.1％と微増ながらも3年連続で増加。清掃3職種は2.9％増で、他の職種よりは順調な伸びを示した。以下は、各職種の技術者区分。

• ●保全技師I＝受変電設備、自家発電設備又は昇降機（以下「受変電設備等」という）の点検整備業務について、高度な技術力及び判断力並びに作業の指導等の総合的な技能を有し、実務経験15年程度以上の者。
• ●保全技師II＝受変電設備等以外の設備の点検整備業務について、高度な技術力及び判断力並びに作業の指導等の総合的な技能を有し、実務経験15年以上程度の者。
• ●保全技師III＝建築業務について作業の内容判断ができる技術力及び必要な技能を有し、一級建築士資格取得後、実務経験3年以上若しくは二級建築士資格取得後、実務経験5年以上程度の者又は建築系大学卒業後実務経験8年以上程度の者。
• ●保全技師補＝（1）設備の点検整備業務について、作業の内容判断ができる技術力及び必要な技能を有し、実務経験10年以上15年未満程度の者。（2）運転・監視及び日常的な点検保守業務について、高度な技術力及び判断力並びに作業の指導等の総合的な技能を有し、実務経験10年以上程度の者。
• ●保全技術員＝（1）設備の点検整備業務について、保全技師又は保全技師補の指示に従って作業を行なう能力を有し、実務経験5年以上10年未満程度の者。（2）運転・監視及び日常的な点検保守業務について、作業の内容判断ができる技術力及び必要な技能を有し、実務経験5年以上10年未満程度の者。
• ●保全技術員補＝（1）設備の点検整備業務について、保全技術員の指示に従って作業を行なう能力を有し、実務経験5年未満程度の者。（2）運転・監視及び日常的な点検保守業務について、保全技術員の指示に従って作業を行なう能力を有し、実務経験5年未満程度の者。
• ●清掃員A＝ビルクリーニング技能士の資格を有する者又は清掃業務について作業の内容判断ができる技術力及び作業の指導等の総合的な技能を有し、実務経験6年以上程度の者。
• ●清掃員B＝清掃業務について、作業の内容判断ができる技術力及び必要な技能を有し、実務経験3年以上6年未満程度の者。
• ●清掃員C＝清掃業務について、清掃員A又は清掃員Bの指示に従って作業を行なう能力を有し、実務経験3年未満程度の者。
• ●警備員A＝施設警備1級の検定資格を有する者、若しくは警備業務について、高度な技術力及び判断力並びに作業の指導等の総合的な技能を有し、実務経験6年以上程度の者。
• ●警備員B＝施設警備2級の検定資格を有する者、若しくは警備業務について、作業の内容判断ができる技術力及び必要な技能を有し、実務経験3年以上6年未満程度の者。
• ●警備員C＝警備業務について、警備員A又は警備員Bの指示に従って作業を行なう能力を有し、実務経験3年未満程度の者。

2015年度建築保全業務労務単価（日割基礎単価） 単位：円