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2019/06/27

五洋インテックス<7519>、前社長の資産管理会社と持ち分の帰属を争っていた子会社「キュアリサーチ」を譲渡

五洋インテックスは27日、遺伝子検査事業や訪日外国人観光客(インバウンド)向け医療観光事業を手がける全額出資子会社、キュアリサーチ(東京都中央区。売上高1億3900万円、営業利益△3740万円、純資産2250万円)の持ち分の帰属をめぐり、五洋前社長の大脇功嗣氏が経営する資産管理会社「大倉商事(現オオクラコーポレーション)」(東京都中央区)と争っていた問題から手を引くことを決めたと発表した。キュアリサーチの全株式が4月27日付で大倉商事の所有となり、キュアリサーチは連結子会社から外れた。譲渡価額は4100万円(質権行使価額)。

五洋は4月28日に臨時株主総会を開き、大脇前社長を解任している。

五洋は昨年12月末、カーテンなど室内装飾品事業の運転資金確保を目的に、大倉商事から9000万円を借り入れ、その際、子会社のキュアリサーチの全株式を担保に差し出した。その後、両社は2019 年4 月19日に、当初の一括返済から分割返済に返済スケジュールを変更した。ところが、4月26 日に第1回の支払期限が到来したものの、大脇前社長ら旧経営陣が支払いを行わなかったため、債権者の大倉商事が4月27日に質権を行使した。

これに対し、五洋は意図的に支払いを行わなかった大脇前社長の行為は特別背任罪に該当するなどとして、キュアリサーチ株式の帰属を争っていた。

五洋側の発表によると、2019年6月中旬頃、キュアリサーチが税金を期限内に支払えない状況で、しかもキュアリサーチの旧経営陣が別会社を設立し、従業員を移籍させ事実上、同社を抜け殻としたという情報が入ったため、 4月27日の時点でキュアリサーチの株式が大倉商事に移転したことを前提に持ち分の帰属を争わないことにしたという。

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