M&Aの業界動向 EC業界

2016年 業界動向

業界定義
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市場規模
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成長率
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業界シェア
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12兆円

0.3%増

主な上場企業 (時価総額順:2016/●/●現在)

コード 企業名 時価総額
●●● ●●●●● ●●億円
●●● ●●●●● ●●億円
関連法規
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2013年度の日本企業による電子部品の世界出荷額は3兆5,028億円で前年度比19%増となった(※)。日本の電子部品メーカーは、受動部品(抵抗器、コンデンサ、コイル、水晶振動子、SAWフィルタなど)、接続部品(コネクタ、スイッチなど)、変換部品(スピーカ、小型モータなど)、電子回路基板など、あらゆる領域で高い競争力を持ち、世界中のメーカーへの部品供給を行っている。

近年の電子部品市場は、スマートフォンやタブレットが牽引する形で成長を遂げている。特に、高いシェアを誇る米アップルと韓国サムスン電子のデバイスには日本メーカーの電子部品が数多く搭載されており、これにより日本の電子部品業界は右肩上がりの成長が続いている。具体的な企業としては「MLCC(積層セラミックコンデンサ)」で世界シェアトップを誇る村田製作所や、半導体向け「セラミックパッケージ」で世界トップの京セラ、「HDD用スピンドルモータ」を生産する日本電産、「タッチパネル用ITOフィルム」を供給する日東電工などが挙げられる。
スマートフォン・タブレット向けの電子部品は、かつてのテレビのように今後コモディティ化が進むため、次第に収益率は低下すると予想されている。また、今後の主戦場は新興国・途上国向けの低価格モデルへ移行するため、価格下落圧力が高まることが懸念される。

他方、これからの成長市場として業界が注目しているのが自動車産業と医療機器産業である。ハイブリッド、電気自動車、燃料電池車などの電動化だけではなく、自動運転を可能にするスマートカー技術の台頭により、今後、車載用電子部品の需要が拡大することは間違いない。同様に医療・ヘルスケア分野も高齢化や健康志向の高まりを背景に需要が拡大している。中国などの新興国でも高度医療へのニーズが高まっており、今後市場は加速度的に広がっていくと予想される。なお、医療機器は、画像診断系機器(MRI、CT、内視鏡など)、遠隔医療機器、計測・検査装置などに高度な電子部品が多数使われており、これらの機器の進化に伴い需要が増大することは間違いないだろう。
自動車や医療関連機器は生命にかかわる領域であるため、一般的な製品以上に高い安全性、耐久性、安定供給力が求められる。まさに、そこが新興国の競合メーカーに対する日本企業の優位性になる。ただし、これらの分野への参入には、生産現場におけるエンド・ツー・エンドのトレーサビリティシステムや専門的な知見を持つ人材の確保、異業種との連携などが求められるため、今後先行投資が大きくなることが予想される。

2013年度に日本企業同士のM&Aで目立った動きを見せたのは村田製作所(京都)である。2013年2月にAV機器、通信機器、情報機器などのコイルを製造している東光(東京)をTOBで買収、6月にはNECの全額出資子会社で光伝送関連機器製造の山梨日本電気、8月には水晶デバイス、無線装置、計測器などの電気事業を手掛ける東京電波(東京)を買収した。日本電産(京都)は、2013年12月に子会社の日本電産サンキョー(長野)を通じて小型モーター、電気接点などを製造する三菱電機マテリアルシーエムアイ(静岡)を、2014年3月に自動車電子制御ユニットを開発するホンダエレシス(神奈川)を買収。ほかにも京セラ(京都)がプリント配線板開発の凸版NECサーキットソリューションズ(東京)を、グリーンハウス(東京)が無線通信モジュール開発のアールエフリンク(東京)を買収するなど、多数のM&Aが行われた。全体の傾向として、独立系電子部品メーカーが完成品メーカーのグループ会社や事業部門を吸収・合併する案件が目立った。

売り上げの5割以上を海外で稼ぐ企業が多いこともあり、業界では以前から海外企業に対するM&Aも活発に行われてきた。アルプス電気(東京)は、2013年6月に高性能センサ開発ベンチャーの米クォルトレ(マサチューセッツ州)に資本参加、シンフォニアテクノロジー(東京)は2013年7月にICタグ専業メーカーのSSRFID(タイ)に資本参加、TDK(東京)は2013年10月に子会社でハードディスクドライブ(HDD)用サスペンション製造のマグネコンプレジョンテクノロジー(タイ)を通じて、HDD関連製品製造の米エントロコンポーネントソリューションズ(カリフォルニア州)と、同じく関連会社で同業のエントロコンポーネントソリューションズシンガポール(シンガポール)を買収、ミネベア(東京)は2014年1月にワイヤレス技術、ネットワーク技術を持つパラドックスエンジニアリング(スイス)を買収した。

海外企業によるM&Aの主役は米国企業である。通信デバイスメーカーの米ネオフォトニクス(カリフォルニア州)はローム(神奈川)の全額出資子会社でLSI事業のラピスセミコンダクタ(神奈川)から光コンポーネント事業を譲り受けた。米インテル(カリフォルニア州)は、2013年7月にLSI製造の富士通セミコンダクター(神奈川)から携帯電話機向けRFトランシーバIC(RFIC)事業を譲受。半導体用フォトマスク事業の米フォトロニクス(コネティカット州)の子会社で同業のPSMC(台湾)は、大日本印刷(東京)の全額出資子会社SNPフォトマスク・テクノロジー台湾(台湾)を2014年3月付で吸収合併した。

電子部品業界では、今後も国境を超えたM&Aが活発に展開することが予想される。

電子部品は、恒常的に価格下落圧力がかかっている業界である。各社は、価格下落から逃れる唯一の方法として新製品開発に注力しており、必然的に研究開発や設備投資の負担が重くなる傾向がある。そのため利益に対する研究開発費の比率がひとつの成長の目安となる。ただし、開発計画や投資のタイミングにより減価償却の負担が異なるため、売上高営業利益率だけでの判断は難しいので、EBITDAの売上高に対する比率に注目する必要がある。また、完成品メーカーからの増産要求にタイムリーに答えられる投資余力を判断する目安は、キャッシュフローの絶対額である。EBITDAの額が小さい企業は、将来における事業成長の機会を逸する可能性があることを理解しておきたい。

主要企業34社のEV/EBITDA倍率は平均10.08倍で、分布は6~8倍に29.4%が集中している。

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