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2015年介護保険改正 その動向を読む 第4回

「ボランティア継続性に課題」

2014/09/03 発行

2015年介護保険制度改正の中でも「最もわかりにくい」との声が事業者などから聞こえるのが「介護予防事業が今後どうなるか」だ。今号より3号にわたり、全国介護保険担当課長会議での資料を基に、この点を解説する。

 現在、介護予防サービスは全国一律基準で給付されている。このうち介護予防訪問介護・通所介護の2サービスを、2017年度末までに、市町村が地域の実情に応じた取り組みができる地域支援事業へと移行する。ただし財源構成は従来の介護予防給付と同じく国や自治体の負担、介護保険料となる。

介護予防移行のイメージ

 右の図が移行のイメージ。特徴は既存の訪問・通所介護事業所などに加え、NPOや住民ボランティアなどを事業主体として想定している点。これについて厚生労働省では「サービス担い手の多様化で、専門的サービスが必要な人には専門的サービスを提供できる。また、住民が担い手となることで低廉な価格でのサービス提供も可能」とその利点を説明する。

 しかし、住民が主体となることを想定された事業には、生活支援やコミュニティサロンなど、高齢者が地域で安心して生活していく上で重要なものが含まれている。住民が担い手となることについて介護事業者からは「果たして事業の継続性は十分なのか。『住民達ではできなかったから』と、採算が合わないような単価で事業を引き継がされてはたまったものでは無い」という意見も聞かれる。

 また、ボランティア活動は、自身にある程度の経済的・時間的ゆとりがないと継続は困難だ。したがって住民の所得層が低い地域などでは、地域住民によるボランティアの動きはどうしても鈍くなる。住民の手に頼る場合には、こうした「地域格差」をどの様に解消していくかも課題になるだろう。

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