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業界ニュース 2017年

2017年度答申:厚生労働省の審議会

最低賃金引き上げ目安25円

2017/09 発行

 厚生労働大臣の諮問機関である「中央最低賃金審議会」(会長=仁田道夫・東京大学社会科学研究所教授)は7月27日、2017年度地域別最低賃金改定の目安を塩崎恭久厚生労働大臣に答申した。引き上げ目安は全国平均で2年連続3%以上上昇の25円となった。目安どおりに設定されると最低賃金の全国平均は848円となる。これを受けて都道府県ごとの引き上げ額が決定され、10月ごろから適用される。

 2017年度は6月27日に塩崎厚労大臣が中央最賃審に最低賃金額改定の目安について諮問し、同審議会の小委員会が諮問を受けた日と、7月12日、20日、25日の4回にわたり審議してきた。小委員会の審議は労働者側委員と使用者側委員の主張が対立することから調整には困難がともなう。とくに、今回は政府が3月に決定した「働き方改革実行計画」で最低賃金を年率3%程度に引き上げて、全国加重平均が1,000円になることをめざす方針を打ち出したことから白熱した議論となった。

 このため、今回も目安額について労使委員の意見が一致しなかったとし、公益委員の見解を審議会の答申としてまとめた。また、行政機関が民間企業に業務委託を行っている場合に、年度途中の最低賃金改定で支障がないよう発注時の配慮を求めた。

 引き上げ目安は都道府県ごとにAからDまでの4ランクに区分されており、区分は5年ごとに見直すこととされている。今回は2014年6月から最賃審の全員協議会が2年間にわたり各都道府県の経済実態を踏まえて検討した結果、3月に3県のランクをひとつ引き上げた。2017年度の引き上げ目安はAランクが26円、Bランクが25円、Cランクが24円、Dランクが22円となった。全国平均の最低賃金額は、現時点で単純計算すると現行の823円から3.04%、25円増の848円となる。都道府県別では9都府県が引き続き800円を超えるのに対し、17県が750円以下にとどまる。

 都道府県別で最も高いのは東京の958円、最も低いのは宮﨑、沖縄の736円で、高い東京と低い2県との差は222円と前年度の218円からさらに拡大するなど地域格差が引き続き拡大することになる。1日8時間で単純計算すると差は1,776円になる。

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