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M&A業界動向 ソフトウェア開発

ソフトウェア開発業界基本情報

  • 業界定義
    ソフトウェア業とは、日本標準産業分類では情報サービス業に属し、情報処理振興事業協会(IPA)の分類では情報処理産業に属する。具体的には、受託開発ソフトウェア業、組込みソフトウェア業、パッケージソフトウェア業又はゲームソフトウェア業などを指す。

    (特定サービス産業実態調査)
  • 市場規模
    11兆4655億円

    (平成20年特定サービス産業実態調査(確報)H21.12.24掲載(※1))
  • 11.4兆円

    11.3%増

  • アップ
  • 主な上場企業(時価総額順:現在)

    コード企業名時価総額
    9613NTTデータ7,764億円
    4716日本オラクル4,747億円
    4768大塚商会1,720億円
    3626ITホールディングス891億円
    2327新日鐵ソリューションズ867億円
    8056日本ユニシス625億円
    9749富士ソフト446億円
    9737CSKホールディングス443億円
    2317システナ243億円

ソフトウェア開発業界分析

業界分析

業界の歴史は新しく、昭和50年代(1975年~)以降に設立した企業が多い。(情報処理振興事業協会の経営実態調査報告書より)

国内企業のIT投資意欲は低迷しており、IT投資は2009年度に続き、2010年度に至っても投資意欲の回復が見込めない。日本のIT市場規模ベースでは、2009年度に約1兆円強縮小した市場が2010年度はさらに縮小するとみている。今後景気が回復したとしても、日本のIT市場規模が成長を開始するのはしばらく時間がかかるものと見込まれている。 (ガートナー ITデマンド・リサーチの2009年11月調査)

全体的なIT投資は低調であるものの、ソフトウェアなどをネットワーク経由で利用する「クラウドコンピューティング」は、コスト削減効果が大きく、企業の潜在需要は大きい。関連サービスでアメリカやヨーロッパがリードしているが、NECや富士通など国内勢も巻き返しを行なうべく設備投資や海外企業との協業など重点的な取り組みを行なっている。

ソフトウェア開発業界のM&A動向

ソフトウェア業界はM&Aの非常に活発な業界のひとつであり、業種別のM&A件数では常に上位に位置している。2005年~2006年におけるソフトウェア業のM&Aは300件を超す勢いであったが、その時期をピークにその後はやや減少している。それでも、2009年も公表ベースで200件超となり、M&A件数では1位のサービス業に次ぐ2位となった。(レコフ調べ)

2007年以降のM&Aの傾向として、IT投資が低迷する厳しい環境下で企業規模拡大を追求する動きが見られ、国内のソフトウェア業界の再編が起こっている。2008年にはTIS、インテックなどのSIベンダーがITホールディングスとして経営統合し、2009年にはソランをTOBにより子会社化した。独立系のCSKホールディングスも、不動産投資の失敗による巨額の赤字等を原因として産業活力再生特別措置法が適用され、投資会社のACAがスポンサーとなり経営再建を図っている。2010年にはシステムプロがカテナを吸収合併し、システナとして経営統合した。

一方で、SIベンダー最大手のNTTデータは米インテリグループをTOBにより子会社化するなど2010年前半だけで7件の海外企業買収を行っており、3年間で海外売上高を3倍超にする目標に向けて積極的な海外進出を行っている。同様に富士通も豪州のIT企業Kazを買収するなど海外企業との提携・買収を強化している。

ソフトウェア開発業界における企業価値の目安

企業評価の目安

ソフトウェア業界は業態が人材派遣業に近く、小売業や外食産業のように店舗も必要ないため初期投資は大きくなく、また仕入もほとんど必要ない。そのため財務構造として固定資産の占めるウェイトが低く、ソフトウェア業の上場企業91社中、67社が預金超過である。

M&Aにおける企業価値の評価方法については、ソフトウェア業界は他業界に比べて成長産業であるため、いわゆる純資産価額法よりも、将来の成長性を重視したDCF法による評価を行なうことが多い。

また、ソフトウェア業界は他業種と比較してもPER(株価収益率)が高く、実力以上に時価総額が高い傾向も特徴として挙げられる。

企業価値の面でみると、EV/EBITDA倍率(EV、EBITDAがマイナスの企業を除いて集計)の平均は6.20倍であるが、最頻値は3倍台、5倍台、7倍台と分散しており、EV/EBITDA倍率には主だった特徴は見受けられない。

ソフトウェア業界の中でもSI業界は業界構造としてNTTデータなどの最上流工程を行なう元請会社を頂点とした多重下請構造にあり、同じソフトウェア業界でも上流/下流等の工程によって利益率が異なってくる。また、客先への常駐型の派遣業態、社内開発がメインの請負業態、パッケージソフトの開発販売等の業務形態によっても大きく損益や財務状況も異なるので、従ってそれに伴う企業価値評価も変わってくると言えよう。

ソフトウェア業界においては人材が一番のキーであり、M&Aの際には、簿価上の資産よりも、数字に表れないSEやプログラマーのスキルレベルなど人材面について注意深くDDを行なう必要がある。

関連情報

関連法規

  • 知的財産基本法、下請代金支払遅延等防止法、PL法(製造物責任法)、個人情報保護法、

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