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株式譲渡

株式譲渡の税務

譲渡益に対する課税 (売却企業の株主に対する課税)

株主が株式を売却した時に利益が発生した場合には、その利益に対し課税されます。

この際、売却した株主が個人株主か法人株主かによって、税目・税率が異なります。

個人株主の場合

個人株主の場合には、申告分離方式により譲渡所得税が課税されます。

公開株式についてはさまざまな特例が設けられていますが、非公開株式の譲渡については下記のような扱いになっています。

売却益 (譲渡所得) の計算

売却益 (譲渡所得) = 売却代金 - (株式の取得価額 + 譲渡経費)

  • 売却代金:

    株式の売却代金。譲渡経費を控除する前の金額。

  • 株式の取得価額:

    株式を購入した時の値段。購入の際に経費 (取得経費) がかかっていれば加算する。ただし、株式の売却代金の5%とみなすことも可能です (概算取得費)。

  • 譲渡経費:

    譲渡 (売却) にかかった費用。売却手数料等。

税率

譲渡所得に対し、所得税 (15%) + 住民税 (5%) = 計20%が課税されます。

課税方式

申告分離課税。株式の譲渡損失とのみ損益通算できます。

他の株式を売却して損が出ていれば通算可能です。

法人株主の場合
売却益の計算

売却益 = 売却代金 - (株式の取得価額 + 譲渡経費)

個人株主とほぼ同じ扱い。ただし、概算取得費の規定は適用できません。

税率

売却益に対し、通常の法人税が課税される。

法人税 (30%)、法人住民税 (法人税額の約20%)、法人事業税 (約10%) が課税されます (実効税率: 約41.8%)。

課税方式

総合課税。通常の事業年度の所得を構成します。

売却価額 (譲渡価額) をめぐる問題

株式の譲渡は原則として時価で行うものとされています。

公開株式であれば客観的な時価を株式市場に求めることができますが、非公開株式の場合には難しいので、税務では財産評価基本通達による非公開株式の評価方法を定めたり、譲渡価額に関する規定を設けるなどの措置を講じています。

しかし、一方で、『利害関係のない第三者同士で成立した株価であるならばそれこそが時価である』との大原則があります。

ゆえに、非公開株式の売却に際しては、よほど実態を無視した株価でない限り利害関係のない第三者同士で成立した株価であれば税務上も妥当な株価であると考えることができます。

以下は非公開株式を時価とかけ離れた株価で売買した場合の税務上の取り扱いについて述べます。

時価から著しく低い株価で売買した場合の税務上の取り扱い
売主が個人株主 (買主が法人) である場合
  • 売主:

    売買価額が時価の1/2未満の場合には時価で譲渡したものとみなして譲渡所得税が課税されます。

  • 買主:

    売買価額と時価の差額につき、受贈益として通常の法人税が課税されます。

売主が法人株主 (買主が法人) である場合
  • 売主:

    売買価額と時価の差額が寄付金として取り扱われます (寄付金については一部経費として扱われないケースあり)。

  • 買主:

    売買価額と時価の差額につき、受贈益として通常の法人税が課税されます。

時価から著しく高い株価で売買した場合の税務上の取り扱い
売主が個人株主 (買主が法人) である場合
  • 売主:

    売却益のうち、時価と売買価額の差額につき、一時所得として課税。売却益の残りの部分は20%の申告分離課税。

  • 買主:

    売買価額と時価の差額が寄付金として取り扱われます (寄付金については一部経費として扱われないケースあり)。

売主が法人株主 (買主が法人) である場合
  • 売主:

    売買価額と時価の差額につき、受贈益として通常の法人税が課税されます。

  • 買主:

    売買価額と時価の差額が寄付金として取り扱われます (寄付金については一部経費として扱われないケースあり)。