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M&A事例ライブラリ106

M&A市場SMART™非掲載企業(運送業)の株式譲渡が成約致しました。

2010年8月

後継者問題解決のための株式譲渡

譲渡企業であるA社は、a社長が約40年前に自ら設立した、関東地区を地盤とする運送会社である。景気の影響を大きく受ける業界ながら、毎期黒字を確保し、各種表彰を受けるなど、堅実に発展させてこられた。また、a社長は地域トラック協会の理事を歴任するなど、周辺地域全体の運送業界発展にもご尽力されてきた。

創業当初より会社の基盤固めと発展に全力で取り組んできたa社長であったが、年齢による気力の衰え、体調不良には逆らえず、自身の健康上の問題で従業員ならびに取引先に迷惑をかけることは回避しなければならないと熟慮を重ねた結果、M&Aによる会社売却を決心された。

譲受企業となったB社は、a社と至近の場所(車で5分程度)に本社を置く運送会社で、両社社長は旧知の間柄。たまたまある会合に参加したa社長とB社b会長が顔を合わせた際に、「うちの会社を引き取ってくれないか?」のa社長の一言から、その場でb会長が「前向きに検討します。」と回答したのが本件の始まりであった。ストライクに依頼が来た時点で、双方共に会社売買(株式譲渡)を了承している、という比較的珍しい事例だった。

会社同士も取引関係にあり社長も旧知の仲、B社もシナジー効果を見出せると常々前向きに検討を重ねており、その後の交渉はスムーズに進んでいくと考えていたのだが…。

「株式譲渡」とは、現在の株主から買収企業(第三者)へ株式を売却することで、株主の同意および取締役会の決議が前提となる。A社には外部株主がいたため、A社株式の取りまとめがポイントであった。A社株主はa社長を含めて5名、その中には最大の取引先(荷主)も入っており、B社は本件を進めることで最大取引先との関係が途切れてしまうことを最も懸念していた。(B社は100%株式譲渡を条件としており、最大取引先の保有する株式の取り扱いがネックになっていた。)

a社長、b会長およびストライクが詳細に打ち合わせを行い、取引先(最大荷主)にアプローチした結果、上記の懸念は杞憂に終わり、取引継続と株式の譲渡に合意頂いた。懸念材料が無くなった後の展開は早く、ストライクとの仲介依頼契約(アドバイザリー契約)締結からM&A成立(最終契約)まで1ヶ月弱のスピード決着となった。

今回のM&AによりB社はA社をグループ会社化することになった。A社、B社の主要な取引先は異なり、また得意とする運送分野・保有するトラックも異なるため、B社は本件を通じて一気に事業を拡大することになった。B社はb会長の下、本件をテコに更なる発展・拡大を目指していく。

(後日談)

売却への決心がついた当初から自分自身を煽るように作業を促していたa社長であったが、最終契約の当日、ポツリと「何で会社を売ることになったのか…」「やっぱり会社を手放すのは寂しいものだ…」という言葉が印象的でした。今まで一心同体に、わが子のような存在だった会社を手放す心境は、我々には推し量れない部分であります。我々M&Aアドバイザリー業は、M&Aが成約しなければ成り立たない仕事でありながら、譲渡企業オーナーに対する尊敬と配慮は絶対に必要な部分だと改めて感じました。

参考
譲渡会社の概要
事業内容 運送会社
所在地 関東
買収会社の概要
事業内容 運送会社
所在地 関東

本件M&A事例についてのお問い合わせは担当: 石塚・迫 まで